- 2024.12.15
- アドラー心理学資格講座
- 資格の活かし方2
- 障害のある子を育てる親や青年当事者がアドラー心理学の考え方を習得できるような活動やプログラムを作ることで、彼らが自分の力で生きづらさや悩みを緩和できるようにしていきたい
障害のある息子との暮らしで、本人の行動が社会に受け入れられづらく、店舗や近隣住民とのトラブルになることがあった。その度に本人に対して「社会のルールはこうである」とか「ルールを守れないと店舗を利用できなくなる」など社会の側の常識を説明して理解と行動を促す対応を取っていた。本講座を受けてみて、自分の理解と対応に欠けているものがあると感じた。それは ①不適切な行動にも目的がある(P.213)と ②人への注意は「I(私)メッセージ」で(P.232)の二点である。
社会的に受け入れられづらい行動も本人にとっては「何らかの理由でどうしても実現したい」ことかもしれない。また、それが不適切であることを頭では分かっていても「気付いたらやってしまった」という状態で、本人の力だけでは止めるのが難しいのかもしれない。彼の目で見て、耳で聞いて、足で歩いてみた時に、私も同じような状態になってしまうかもしれない。もしそうであれば、単純にルールの説明やリスクの説明だけに終始すべきではなかった、と反省させられた。今後は「不適切な行動」をどうしていけばよいか一緒に考えられるパートナーになれるよう努力したい。また、本人に注意する時に「どうして、○○するの?」とつい、本当に気付かないうちに口走ってしまっている自分がいたことに驚くとともに、本人に申し訳なく感じた。この講座でアドラー心理学を学べて本当に良かったと感謝するとともに、現在は「できていることもたくさんある中で、この部分を解決していこう。その方がきっとあなたらしい生活をこれからも送れると思うし、お父さんはその方がうれしいな」という伝え方をしている最中である。
今はこのような日々の対応を一つ一つこなしながら習慣化させていき、その上で他の障害のある子を育てる親や青年当事者がアドラー心理学の考え方を習得できるような活動やプログラムを作ることで、彼らが自分の力で生きづらさや悩みを緩和できるようにしていきたい。神奈川県 S.O様