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子育て中の怒りをコントロールするには?感情と上手につき合うアンガーマネージメントの実践法

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「また怒ってしまった...
「子どもにきつく言いすぎたかも」

そんな自己嫌悪に陥った経験、ありませんか?
忙しい毎日の中で、思うようにいかない子育て。
頭ではわかっていても、感情が爆発してしまう――それは決してあなただけではありません。

近年注目されている「アンガーマネージメント(怒りのコントロール法)」は、そんな親の心を軽くする心理トレーニングです。
この記事では、怒りの正体と上手なコントロール方法、そして家庭でできる実践法をわかりやすく紹介します。

「怒り」は悪者じゃない。まずは自分を責めないで

「怒らないママになりたい」
「感情的な自分が嫌だ」

そう感じる方は多いでしょう。
でも、怒りは人間にとって自然な感情です。

怒りは「危険から自分や大切な人を守るための防衛反応」。
たとえば、子どもが道路に飛び出しそうになったとき、とっさに「危ない!」と怒鳴るのは、命を守るための瞬間的な反応です。
つまり、怒りは「大切だからこそ湧く」感情なのです。

怒ること自体は悪くありません。
問題は、怒りのエネルギーをどう使うかです。

「怒り」は感情の氷山の一角

心理学では、怒りは「第二次感情」と呼ばれます。
その下には、「不安」「悲しみ」「心配」「孤独」などの第一次感情が隠れているのです。

たとえば――

  • 何度言っても宿題をしない「ちゃんと育てられているか不安」
  • 反抗的な態度を取られる「自分が否定されたようで悲しい」

怒りの裏には、こんな気持ちが潜んでいます。
まずは「私は本当はどんな気持ちだったんだろう?」と、怒りの下にある感情を見つめてみましょう。
そうすることで、怒りを自分の味方に変えることができます。

アンガーマネージメントとは?怒りを「なくす」ではなく「使いこなす」

「アンガーマネージメント(Anger Management)」とは、1970年代にアメリカで始まった感情コントロールの心理トレーニング。
直訳すると「怒りの管理」ですが、実際は「怒らないようにする」ことではなく、怒りと上手につき合うためのスキルです。

アンガーマネージメントの目的は、次の3つにまとめられます。

  1. 怒りの衝動に振り回されないようにする
  2. 本当に必要な場面では上手に伝えられるようにする
  3. 怒る必要のないことは手放せるようにする

つまり、「怒りを抑え込む」でも「我慢する」でもなく、感情のハンドルを自分で握ることが目的なのです。

子育て中の怒りをコントロールする5つのステップ

ここからは、家庭でできる具体的なアンガーマネージメントの実践法を紹介します。

① 怒りのピーク「6秒」をやり過ごす

怒りの感情は、発生してから約6秒がピークだと言われています。
その6秒をやり過ごせば、冷静さを取り戻すことができます。

たとえば、

  • 深呼吸をする
  • その場を離れる
  • コップ1杯の水を飲む
  • 「いま怒ってる」と心の中でつぶやく

このわずかなが、爆発的な怒りを鎮めてくれます。

② 「怒ってもいいけど、どう怒るか」を考える

怒りを感じたとき、「怒る」か「我慢する」かの二択ではなく、「伝える」という第三の選択肢を持ちましょう。

たとえば――
×
「なんでいつも片づけないの!」
「おもちゃが片づけられていないとママ困っちゃうな」

「あなたが悪い」ではなく、「私はこう感じた」と伝える。
これを「I(アイ)メッセージ」と呼びます。
相手を責めずに気持ちを伝えることで、子どもも素直に受け止めやすくなります。

③ 「怒りメモ」をつけて自分の傾向を知る

一日の終わりに、「今日どんなことでイライラしたか」を書き出してみましょう。
「朝の支度」「宿題」「食事中の態度」など、怒る場面にはパターンがあります。

それを客観的に見ることで、
「朝は時間がないから焦っているんだな」
「疲れているときに反抗されると怒りやすいな」
と、自分のトリガーに気づけます。

④ 完璧を手放す。「~べき」にとらわれない

「ちゃんとしつけなきゃ」
「母親なんだから穏やかでいなきゃ」
そんなべき思考が、怒りを大きくします。

理想の子育て像に自分を縛りつけず、
「今日はできなかったけど、明日またがんばろう」
くらいの気持ちでOKです。

子どもも親も、人間です。
完璧でなくていいのです。

⑤ 自分をケアする時間を持つ

怒りやイライラは、実は「心の余裕のなさ」から生まれます。
睡眠不足、疲労、孤独感――どれも怒りを増幅させる要因です。

  • 10分だけでも好きな音楽を聴く
  • お風呂にゆっくり浸かる
  • 信頼できる人に話す

「自分の心を満たすこと」は、怒りを減らす最良の方法です。
ママやパパが笑顔でいられることが、何よりの子育てです。

夫婦関係にも役立つ「感情コントロール」

アンガーマネージメントは、子どもだけでなく夫婦関係にも効果的です。
相手の言動にイラッとしたとき、反射的に言い返すのではなく、一拍おく
「この言葉は今必要?」と自問するだけで、ケンカの9割は防げます。

「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の言葉を日常に増やすことも、怒りを減らす近道です。
感謝は怒りの反対側にある感情だからです。

アンガーマネージメントは「親育て」のスキル

子育てとは、実は「親も一緒に育つ過程」です。
子どもの成長とともに、親も感情との向き合い方を学びます。

アンガーマネージメントを身につけることで――

  • 子どもへの言葉がやさしくなる
  • 家族の空気がやわらぐ
  • 自分の心も穏やかになる

そんな小さな変化が、やがて大きな信頼関係を生みます。

怒りを「抑える」ではなく、「理解し、使いこなす」。
それこそが、これからの時代の子育てに求められる新しい感情教育です。

まとめ:怒りをコントロールできる親は、子どもの安心を育てる

子どもは、親の感情を鏡のように映します。
親がイライラしていると、子どもも不安になります。
逆に、親が冷静で落ち着いていると、子どもも安心して行動できます。

怒りをコントロールできるようになることは、子どもの心を守ることでもあるのです。

もし今、「怒りすぎてしまう自分がイヤだ」と感じているなら、それはすでに変わろうとしているサインです。

小さな一歩からで大丈夫。
6秒待つ」「深呼吸する」――そんな小さな習慣が、親子の笑顔を増やしてくれます。

 

関連講座

アンガーコントロール資格講座| 日本統合医学協会 資格

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