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「うちの子、なんだか集中力が続かない」
「やる気が出ないようで、イライラしてばかり...」
「部活でも疲れやすくて、力が出し切れていないみたい」
こうした日常の違和感の裏には、慢性的な睡眠不足が潜んでいる可能性があります。
実際、最新の大規模調査では、日本の子どもたちの多くが推奨される睡眠時間を確保できておらず、その結果として、学習、運動、心の健康、さらには日常生活のあらゆる面に悪影響が出ていることが明らかになりました。
この記事では、「なぜ今、親が睡眠について学ぶことが重要なのか?」を、最新の科学データをもとに、わかりやすく解説していきます。
理化学研究所と東京大学が共同で実施した「子ども睡眠健診プロジェクト」では、全国の小・中・高校生13,500人を対象に睡眠の実態が調査されました。
その結果、以下のような深刻な実態が浮き彫りになりました。
とくに「社会的時差ぼけ」が1時間を超えると、授業中の集中力が著しく低下し、2時間を超える場合には、将来的な健康リスクにもつながるとされています。
睡眠は、脳と身体を修復・成長させる重要な時間です。
特に子どもにとっては、心身の発達や記憶の定着に不可欠なプロセスでもあります。
ところが、十分な睡眠がとれないと、次のような影響が現れてきます。
さらに近年では、睡眠の質や量の乱れが、ADHDのような発達障害に似た行動を引き起こすことも指摘されています。
つまり、誤った診断を避けるためにも、まずは「睡眠の問題が背景にないか?」を確認することが極めて重要なのです。
ここからは、具体的に「学習」「スポーツ」「日常生活」それぞれにおける睡眠不足の影響について見ていきましょう。
子どもの脳は、日中に学んだ情報を睡眠中に整理・定着させます。
これは「記憶の再固定」と呼ばれるプロセスで、学力向上に直結しています。
特に深いノンレム睡眠中には、記憶中枢である海馬が活発に働き、覚えたことを長期記憶として保存します。
つまり、睡眠が不足すると、いくら勉強しても「翌日には忘れてしまう」「テストで思い出せない」といった事態が起きやすくなります。
さらに、睡眠不足の子どもには次のような学習面の問題が見られます。
努力しても成果が出ない状況は、子どもにとって大きなストレスです。
学力を支えるのは「勉強法」だけでなく「眠り方」でもあることを忘れてはいけません。
睡眠は、身体を休ませる時間であると同時に、運動能力の土台を作る時間でもあります。
特に子どもは、成長ホルモンの分泌が睡眠中に最も活発になるため、睡眠が不足すると筋肉の修復や発達に悪影響が出てしまいます。
睡眠不足が続くと次のような問題が生じます。
睡眠は単なる休息時間ではなく、「鍛えた力を引き出す時間」かつ「次の成長への準備期間」なのです。
学習や運動だけでなく、睡眠は日常の行動や心の安定にも深く関わっています。
脳の前頭前野は、判断力や感情をコントロールする機能を持ちますが、睡眠不足が続くとこの働きが鈍り、次のような行動変化が起こりやすくなります。
こうした行動は、誤って「性格の問題」や「反抗期」と受け取られがちですが、実際には睡眠の乱れが根本にあることも多いのです。
最近では、睡眠不足が「ADHD様症状」を引き起こすケースも報告されており、睡眠の質を改善することで、劇的に行動が安定する子どもも少なくありません。
現代の子どもたちは、スマホ・ゲーム・SNS・部活・塾など多忙で刺激の多い環境にさらされ、生活リズムが乱れやすくなっています。
自分自身で睡眠をコントロールすることは難しく、サポートが必要です。
その鍵を握っているのが、「親の理解と介入」です。
たとえば...
「早く寝なさい」と声をかけるだけではなく、なぜ早寝が大切なのかを親が理解し、生活全体を見直す視点を持つことが必要なのです。
私たちは子どもに、英語、音楽、スポーツ、プログラミングなど多くの学びの機会を与えています。
しかし、それらすべてを吸収し活かすには、まず土台としての「睡眠」が整っていなければなりません。
また、親自身が睡眠不足でストレスを抱えていると、子どもとの関係性や家庭の空気にも影響が及びます。
家族全体の睡眠の質を高めることは、穏やかな暮らしと、未来を育てる基盤作りそのものです。
「睡眠について、正しい知識を身につけたい」
「子どものために生活リズムを整える方法を知りたい」
そんな方には、日本統合医学協会が提供する【睡眠アドバイザー講座】がおすすめです。
この講座では...
など、日々の生活にすぐ活かせる内容をオンラインで学ぶことができます。
睡眠不足は目に見えづらい問題ですが、確実に子どもの心・体・能力に影響を及ぼしています。
今こそ親が「睡眠」を学び、家庭の中から変えていくときです。
正しい眠り方は、子どもの才能を引き出す最強の教育支援となるでしょう。
あなたのその学びが、きっとお子さんの未来を支える力になります。
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日本統合医学協会は、東京と大阪に拠点を持ち、日本における健全な統合医学の普及と発展を目的として、平成12年に設立されました。メディカルアロマ、メディカルハーブ、またメディカルヨガやメディカルピラティスといった幅広い分野で技能研修や資格・検定の認定制度確立。統合医学の正しい知識の普及と技能向上に努めています。長年の実績と信頼ある当協会の資格は、医療・福祉の現場をはじめ、自宅サロン開業など転職・就職・開業にも役立てることが可能。統合医学の現場で働く皆様の活躍を後押しします。また、プロの育成だけでなく、セルフメディケーションとしてのメディカルアロマやメディカルヨガの普及にも注力し、誰もが「センテナリアン」を実現できる社会を目指し活動しています。