オフィシャルブログ

オフィシャルブログ

  1. ホーム
  2. オフィシャルブログ
  3. 怒りに振り回されない自分へ──アンガーマネジメントの基本と感情コントロール力を高める実践法

怒りに振り回されない自分へ──アンガーマネジメントの基本と感情コントロール力を高める実践法

31654078_m.jpg

「またカッとなって言いすぎてしまった...
「怒りを我慢していたら、心がどんどん疲れてしまった...

私たちは、日常生活や仕事の中でさまざまな"怒り"の場面に出会います。
子どもが言うことを聞かない、同僚が約束を守らない、パートナーが話を聞いてくれない...
そんなとき、怒りをどう扱うかによって、その後の人間関係や心の状態は大きく変わります。

そこで注目されているのが「アンガーマネジメント(Anger Management)」。
怒りという自然な感情を、無理に抑えるのではなく、うまく扱って自分と周囲のために活かすスキルです。

この記事では、アンガーマネジメントの基本的な考え方、学ぶメリット、活用シーン、そして感情と上手につきあうための実践法を、わかりやすくお伝えします。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた心理教育の一つで、怒りの感情と健全に付き合うための技術です。

「怒らないように我慢する」ことが目的ではなく、
「怒りを自覚し、必要に応じて適切に表現する」ための方法論。

怒りを感じること自体は人間にとって自然な反応であり、悪ではありません。
問題なのは、怒りに任せて人を傷つけたり、自分の言動を後悔してしまうことなのです。

アンガーマネジメントでは、怒りの正体を知り、感情をコントロールしながらも、自分の本音や希望をしっかり伝える力を養います。

怒りのメカニズムを知る:怒りの裏には「こうあるべき」がある

怒りは「第二次感情」と呼ばれ、その下には「寂しさ」「不安」「悲しみ」「疲れ」などの一次感情が隠れていると言われています。

たとえば、「なんで連絡くれなかったの!」という怒りの裏には、「大切にされていない」「心配だった」という感情があるかもしれません。

また、怒りには必ず"自分なりの正義""こうあるべき"という価値観が影響しています。

  • 「時間は守るべきだ」
  • 「親は子どもに敬意を払うべきだ」
  • 「部下は上司の指示に従うべきだ」

その「べき」が破られたとき、怒りが生まれるのです。
アンガーマネジメントでは、怒りの背景にある価値観に気づき、柔軟に対応するための心のトレーニングを行います。

アンガーマネジメントを学ぶメリット

アンガーマネジメントを実践することで、次のような変化を実感できます。

  1. 感情に振り回されなくなる
    怒りのピークはわずか6秒。
    アンガーマネジメントではこの「6秒ルール」を活用し、衝動的な言動を防ぐことができます。
  1. 人間関係が円滑になる
    怒りをぶつけるのではなく、冷静に伝える力が身につくことで、信頼関係を壊さずに自分の気持ちを表現できます。
  1. ストレス耐性が高まる
    怒りの根本原因に気づくことで、物事を客観的に捉える力がつきます。
    これによりストレスを溜めにくい思考パターンが育ちます。
  1. 自己理解が深まる
    「自分はどんなときに怒りやすいか」「何を大切にしているのか」を知ることで、感情のコントロールだけでなく、自己肯定感の向上にもつながります。

具体的な活用シーン(シチュエーション別)

  • 子育てでのイライラ
    「片づけてと言っても全然動かない」「毎朝バタバタでつい怒鳴ってしまう」
    → アンガーマネジメントでは、自分の怒りのパターンに気づくことで、「感情を伝える」方法にシフトできます。
    子どもに伝わる声かけができるようになります。
  • 職場でのストレス管理
    「部下の行動にイラッとする」「上司の理不尽さに耐えきれない」
    → 怒りの前にある期待や不満を言語化し、建設的に伝える技術が身につき、対人トラブルが減少します。
    リーダーやマネージャーにも必須のスキルです。
  • 夫婦・恋人間のすれ違い
    「また約束を忘れられた」「話を聞いてもらえない」
    → 怒りの裏の"本当の気持ち"に気づき、「責める」のではなく「伝える」ことで関係が改善されます。
  • 接客・医療・介護など感情労働の現場
    「理不尽なクレームに、つい怒りの表情が出てしまった」「患者さんのわがままに、心の中で爆発しそうになる」
    → 自分の感情をマネジメントする力は、対人対応の質にも直結します。
    理不尽な言葉に対しても冷静に対応できる自分に。

自分でできるアンガーマネジメントのはじめ方

  • 怒りの記録をつけてみる(アンガーログ)
    何が起きたか(事実)
    どう感じたか(感情)
    どう行動したか(反応)
    あとからどう思ったか(振り返り)

こうしたログをとるだけで、自分の怒りの傾向が見えてきます。

  • 6秒ルールを習慣にする
    「怒りが湧いたら6秒数える」----この短い時間が、感情的な言動を防ぐカギになります。
  • 怒りの奥にある本音に気づく問いかけ
    自分は何を期待していたのか?
    本当に伝えたいことは何か?
    怒りをぶつけて得たい結果は何か?

学びを深めたい方へ:感情と向き合う講座という選択肢

アンガーマネジメントは独学でも取り組めますが、より深く学びたいと考える方の中には、「アンガーコントロール講座」などの専門的なプログラムに関心を持つ方も増えています。

こうした講座では、

  • 怒りの構造や心理背景の理論的理解
  • 日常での活用例のロールプレイ
  • 自分の思考パターンの見直し
  • 共感と自己表現のトレーニング

など、体系的に学ぶことができます。

もちろん、こうした講座を受けるかどうかは人それぞれです。
ただ、感情の扱い方に「自信がない」「学びたい」という気持ちがあるなら、信頼できる講座をのぞいてみるのも、一つのヒントになるかもしれません。

まとめ:怒りと向き合うことは、自分を大切にすること

怒りは"悪い感情"ではありません。
あなたの中の「大事にしたい価値観」や「本当の気持ち」を教えてくれるサインでもあります。

アンガーマネジメントは、怒りを抑え込むのではなく、「怒りをどう扱うか」を学ぶ技術。
人生のさまざまな場面で活かせる"感情との付き合い方"を身につけることは、あなた自身の生きやすさを大きく変えてくれます。

まずは、今日から「6秒ルール」だけでも取り入れてみてください。
感情を味方にできるあなたの明日は、きっともっと穏やかで、心地よいものになるはずです。

【関連講座】アンガーコントロール資格講座

  1. 一覧へ戻る
入会案内

入会案内

メディカルアロマやメディカルヨガをはじめとする
セルフメディケーションやセンテナリアンなどに関心をお持ちで、
当協会の目的や活動にご賛同いただける方のご入会をお待ちしております。

日本統合医学協会は、東京と大阪に拠点を持ち、日本における健全な統合医学の普及と発展を目的として、平成12年に設立されました。メディカルアロマ、メディカルハーブ、またメディカルヨガやメディカルピラティスといった幅広い分野で技能研修や資格・検定の認定制度確立。統合医学の正しい知識の普及と技能向上に努めています。長年の実績と信頼ある当協会の資格は、医療・福祉の現場をはじめ、自宅サロン開業など転職・就職・開業にも役立てることが可能。統合医学の現場で働く皆様の活躍を後押しします。また、プロの育成だけでなく、セルフメディケーションとしてのメディカルアロマやメディカルヨガの普及にも注力し、誰もが「センテナリアン」を実現できる社会を目指し活動しています。